Emmet Otter’s Jug-Band Christmas (TV Movie 1977) – IMDb
TV特番として製作された約一時間の短編作品。ラッセル・ホーバン作の童話を原作としています。
日本では1984年に「かわうそエメットのガラクタバンド」というタイトルで放映されたことがあるようです(未ソフト化)。US版DVDには一時間のメイキング映像(インタビュー、NGシーンなど)が収録されています。あらすじ。かわうそのエメットとお母さんは貧乏だけど音楽と歌が大好き。クリスマスに町で賞金付きのタレントコンテストが行われることを知ったエメットは、友人と結成したガラクタ楽器のバンドで出場し、母にピアノをプレゼントしようとします。しかし歌の得意な母親も同じコンテストに出てエメットへギターをプレゼントしようとしていました・・・
(歌は後年ジョン・デンバーがカバーしたもの)
この作品に登場するマペットの殆どは、マペットショーやセサミストリートとは違う動きを見せています。口の開閉が小さく、跳ねるような上下動よりは大人しく歩き、マペットらしいディフォルメされた表現はあまりありません。全身が出てくる場面ではマリオネットやラジオコントロール制御などの方法を使っています。キョロキョロした目のキャラクターも殆どおらず、現在一般的に思われているマペット作品のイメージよりは人形劇に近いと思います。またミニチュアや衣装の作りこみがすさまじく、家具などの調度品からアクセサリーまで丁寧な仕事が見られます。
動物ばかりのキャラクターも個性が際立っています。基本的には原作のイラストに準じていて、主役のエメット親子は地味ですが、友達のハリネズミ(衣装から針が突き出ている)やストリートギャング?のヘビや魚など変わった動物がいます。DVDには2005年製作のメイキングが収録されており、製作時のエピソードなどがたっぷり聞けます。どちらも字幕なし。絵本の世界観そのままの温かい作品で、マペット表現の試行錯誤も見られて言葉がわからなくても楽しめると思います。
ちなみに・・・
放映時はカーミットがゲスト出演・ナレーションをしていました。
現行のDVDでは権利関係で音声を含めすべてカットされてしまっていますが、動画サイトで見ることができます。他のキャラクターと毛色が違って浮いてますね。