毎度わかりやすい記事を書いてくださる「フラグルのしっぽ」さんのマペットパフォーマー紹介記事経由。
マペッツ2日本公開決定!マペッティア別の主なキャラクターのまとめと「The Jim Henson Hour マペットの秘密」:フラグルのしっぽ:So-netブログ
ソフト化されていない、幻のマペットメイキング特番”Secrets Of The Muppets”
ジム・ヘンソン自らがマペットショー、フラグルロック、ストーリーテラーなどマペットと特撮の裏側を惜しげもなく紹介するという50分ほどの映像です。
元々は1989年の番組The Jim Henson Hourの未放送エピソードの1つで、1992年に別の放送局で放映されたもの。
動画サイトに上がっても割とすぐ消されてしまっていたため部分的にしか見られていなかったのですが、今回やっと全編視聴できました。
Muppet Wikiには画面キャプチャが掲載されています。
Episode 110: Secrets of the Muppets – Muppet Wiki
以下、番組の概要。
スタジオにはジム・ヘンソンと、喋る犬のジョジョ、ストーリーテラーに出てきた魔法のホワイトライオンがいます。
まずスタジオ背景のブルーバック合成と、使われているCGの製作光景。(20年以上前の話ですよ)
犬のジョジョが本物の犬をモデルに作られ、マペットと本物を随時入れ替えながら撮影しているトリック。
マペットを動かすときはに下のモニターで確認したり、移動しながら演じていることをマペットショーの”In the navy”撮影風景で紹介。
↓完成映像はこちらです。
ニューヨークのマペットワークショップと、ロンドンのクリーチャーショップ訪問。メカニカルマペットの骨組みや、ゴンゾの中身(!)、またストーリーテラーのデーモン・心のない巨人・ギリシャ編の試作モデル、モンスターメーカーのドラゴンなど実物と撮影風景が見られます。
クリーチャーショップを去るときにジョジョがストーリーテラーの犬(名前ないんですね)から呼び止められ、O.M.D(マペット犬組合)の会合に参加。
この部分の映像はジムヘンソンカンパニー公式Youtubeにアップされてます。
マペットの腕がどう操作されているか、一見不可能な動きでもカットの切り替えや合成でフォローしていること。
人間以上に大きいマペットであるフラグルロックのゴーグたちや、とても小さいマペットのドーザーをリモートコントロールなどを駆使して演じる方法。
The Muppet MovieとThe Great Muppet Caperに登場した、カーミットたちが自転車に乗るシーン(下記動画参照)のトリック。
そして特殊メイク。これはストーリーテラー(ジョン・ハート)のメイクアップ風景で紹介されます。
CGのマペットも登場。リモートコントロールで演じるマペットと同様、手にコントローラーをはめて演じるのですが、ワイヤーフレーム、リアルタイム合成、そしてレンダリングに何時間もかけたものでどれだけ違うかの説明もあります。後年ジムヘンソンカンパニーはマペットパフォーマーの動きを取り入れたCG作品を多数作っていますので、その原型ですね。
番組中パペットやマペットパフォーマーという言葉に過剰反応し騒いでいたマペットたちですが、終盤、最後のヒミツ、ファンタジーの裏方としてのマペットパフォーマー本人が登場しちゃいます。しかもカーミットやゴンゾなど出演しているメインキャラクターからそのまま「下」を写して1人づつ紹介しています。
※各マペットパフォーマーさんについては「フラグルのしっぽ」さんの記事をご参照ください 。
一応再びマペットたちがキャラクターとして登場した際には「いつもどおりになった」「もう下には誰もいないよ」「あれは悪夢だったんだね」なんていわせてますけど(笑)
まあ上記のこともあって、今となってはソフト化がさらに難しい映像だと思われます。
ちなみに日本では90年代にNHKで放映されたことがあると当時視聴した方から聞きました。またMuppet Wikiによれば株式会社ケイエスエスからLDリリースも予定されていたそうですが、残念ながら実現しなかったとのことです。