1969年から約50年にわたり、セサミストリートでビッグバードやオスカーを演じてきたマペットパフォーマーのCaroll Spinney/キャロル・スピニー氏(記事執筆時84歳)が引退を表明しました。収録済の作品は来年以降にも公開予定があるようです。なお、初期からのキャラクターは既に、ビッグバードやオスカー以外もほぼオリジナルキャストから交代となっています。
Sesame Workshopのプレスリリース
The New York Timesによる詳報
BBCニュースの日本語記事
Sesame Street公式Youtubeのトリビュート動画では初期の映像などを見ることができます。
※セサミストリートは「中の人がいる」ことについては結構オープンで、見学に来た子供の前でも隠さず操演したりしています。
担当キャラクターと引き継ぎについて
背が高く心優しいビッグバードは、Caroll Spinney氏が片手を上げた状態で中に入り演じていました。(着ぐるみという表記もみられますが、日本特撮の怪獣や怪人などに比べるとかなり軽量な作りになっています。とはいえ辛い体勢で演じるキャラクターではあります)
1997年頃からはMatt Vogel氏が代役として共に活動し、操演だけでなく声の代わりも務めています。Caroll Spinney氏は2015年頃から主に声を担当しており、今後はMatt Vogel氏が役を引き継ぎます。
Matt Vogel氏はセサミストリートでマペットパフォーマーの統括的な立場を務めています。2017年からはマペッツでカーミットを引き継ぎ、2つの代表的マペットシリーズで、それぞれ象徴的なキャラクターを演じていることになります。
ゴミ箱に住んでいる気難し屋のオスカー・ザ・グラウチ。2015年頃からEric Jacobson氏が代役を務め、ビッグバードと同様Caroll Spinney氏は主に声のみ演じるようになりました。今後はEric Jacobson氏が引き継ぎます。
Eric Jacobson氏はセサミストリートではバート・グローバー等を、マペッツではミス・ピギーやフォジー等を担当しており、かつてFrank Ozが演じたキャラを引き継ぐことが多いです。
2015年に公開されたSesame Street公認のパロディ動画「Big Birdman or (The Unexpected Virtue of Orange Pants)」で、Caroll Spinney氏は主演をつとめています。(映画「バードマン」で落ち目の俳優がかつて演じたヒーローの心の声を聞くところが、ビッグバードがSpinney氏にささやきかけるような内容になっています)
小さい頃はビッグバードとオスカーという正反対のキャラクターを同じ人が演じているなんて全く気づいていませんでした。ビッグバードの優しい歌声、オスカーの不機嫌な仕草が大好きです。長年お疲れ様でした。これからの両キャラクターおよびセサミストリートも楽しみにしています。
Caroll Spinney’s last performance on Sesame Street 💛💚 pic.twitter.com/5oG1HQfea5
— Sesame Street (@sesamestreet) October 19, 2018
(参考Big Bird | Muppet Wiki | FANDOM powered by Wikia, Oscar the Grouch | Muppet Wiki | FANDOM powered by Wikia, Caroll Spinney | Muppet Wiki | FANDOM powered by Wikia)
現在日本ではセサミストリートが放映されていませんが、ネット動画以外では1985年の映画「Follow That Bird/おうちに帰ろう、ビッグバード!」がおすすめです。
(2019/12/9追記)