シーズン1 Ep10失われしクリスタルのかけら / A Single Piece Was Lost
あらすじ
戦いの準備を進めるリアンたち。一方、スケクシスは武装して彼らの元へ向かう。城に残された科学者は生物兵器の開発に着手する。(シーズン1最終話)
タイトルについて
1982年制作の映画「ダーククリスタル」冒頭のナレーションより。”クリスタルが割れ、かけらが失われてしまった。” このかけらが映画で重要な役割を果たす。
キャラクター
ゲルフリン族 / Gelfling
※新規キャラの登場は無し
ポドリン族 / Podling(Pod People)
※新規キャラの登場は無し
スケクシス族 / Skeksis
※新規キャラの登場は無し
ミスティック族 / Mystics(UrRu)
※新規キャラの登場は無し
その他の生物
- Hollerbat(カナ表記不明)…グロットの洞窟に住むコウモリの一種。ディートが作っていた煙弾は、本来このコウモリの巣を払うために使っているものだという。
- ガーシム / Garthim…アラシムとグルーナックを材料として科学者が作った、魂を持たない生物兵器。映画にも登場しているが、誕生の経緯は今作で初めて語られた。
用語など
-
クリスタルのかけら / The Crystal Shard…デュアル・グレイヴの柄に隠されていた。真実のクリスタルの一部で、透明な色をしている。
ポイント
ブレアの日記
Ep10の冒頭で、リアンはブレアが落としていった手帳を眺めている。描かれたリアンとディートの姿は、映画におけるジェンとキーラを思わせる。隣のページにはオルモードラを弔った時の様子が描かれている。
レジスタンス対スケクシス
スケクシスたちは、武装してストーン・イン・ザ・ウッドへ向かう。基本的に衣装はそのままで、兜や胸当、腰当などを付けている。また背中側にも別のパーツがある。これは彼らの退化した腕にも見えるが、映像で見る限りは骨のように細いものであり、威嚇用の装飾を兼ねた補助的な武器のようだ(記録保持者はブーメランのようなものを背中から放っている)。また、大剣は映画で侍従長たちが使っていたものと同じデザインになっている。
一方、少数で戦うことになるレジスタンスは飛行できる女性たちによる煙弾→怯んだスケクシスを地上から攻撃するという作戦をたてていた。モードラ・ファラを失いつつもレジスタンスは戦い続けるが、体格が大きく違うスケクシス相手に苦戦する。
科学者の憂鬱、グルーナックの反抗と生物兵器の誕生
生物兵器の製造を命じられ城から出られない科学者はヤケになり、皇帝の椅子で好き勝手に振る舞う。侍従長に騙されたグルーナックたちは隙を見て反抗し、科学者を攻撃する。うまくいくかのように思えたが、彼らの行動は結果的に生物兵器誕生の切欠となってしまう。
スケクシスとミスティックの真の死
狩人が死んだと思われた際は肉体が残っていたが、将軍が侍従長の手でとどめを刺された際は瞬く間にボロボロに崩れて、オーグラが言っていたように塵になってしまった。映画でもスケクシスが同様の姿で死亡している。なお、ミスティックは塵ではなく光の粒子のようなものになって消えていく。
弓使いは、かつて1人だった彼らが2つに分かれ、また1つになる夢を見たという。スケクシスとミスティックという魂を共有するものが死んだとき、また1つに戻るのか、無になってしまうのかはわからないままだった。なお、再び1つになることを望んでいる異端者とさまよい人は終盤登場せず、弓使いの最期も見ていない。
狩りの終わり、復活のオーグラ
狩人の死と共にオーグラは復活する。オーグラは一度死に、再生したと言っている。ただしそれが成功するかどうかは彼女にもわからなかったそうだ。復活後、服装は赤いものに変わっている。
もしオーグラが身代わりとして城に来なかった場合、狩人(と弓使い)は他のゲルフリンのエキスで延命していたのかどうか、定かではない。ただ、圧倒的な強さの狩人を止めるためには、弓使いの決断は必要だっただろう。
全クランとアラシムの団結
リアンの呼びかけは、ストーンウッドを含む全てのクラン(シファ、ドレンチェン、スプライトン、グロッタン、ドゥーサン、ヴァプラ)にも届いていた。各クランの規模は不明だが、モードラが自ら率いていることからクランとしての判断でスケクシスへ反抗しているはずである。アラシムも加わり、スケクシスは不利な立場に追いやられる。
闇の力を望まない者と望む者
Ep08終盤でディートは聖なる木から受け継いだ能力によって、闇の力の影響を受けるようになってしまった。Ep10冒頭の時点で彼女はそれを隠しており、リアンも気づいていないように見える。
一方、皇帝は自ら闇の力を身体に取り入れ、戦いの終盤でその力を解き放つ。稲妻のような紫色の光を受けたゲルフリンは消えてしまった(一瞬なのでわかりづらいが、爆発のようなものが起きた後に布が舞っている)。
ディートは皆を守るため闇の力を吸収し、逆にスケクシス側へ放出する。これにより徴税官が死亡する(映像で直接は見えないが、内部から破壊されてしまったようだ)。
戦いの後、ディートは逃げるように去っていく。後を追ったリアンは彼女が闇の力を抱えてしまったことに気づく。周辺は力の影響を受けて木々がねじれ、彼女を連れ戻すことはできなかった。
クリスタルの声
戦いの後、オーグラはクリスタルの声として、失われた者はいなくなっておらず、トラの歌に再び加わっていると言っていた。エキスとしてスケクシスに飲まれてしまった者も(生き返ることはないにしろ)トラに還ることはできているということだろうか。
シーズン2への布石
ダーククリスタル: エイジ・オブ・レジスタンスは2019年8月末に10話が一斉配信された。物語は完結しておらず、今後制作される(であろう)シーズン2へ持ち越された要素が多くある。
- ディートの行く末…闇の力を取り入れたまま消えてしまったディートが今後どうなるのか。またEp08の最後で彼女が見た幻視の出来事は、シーズン1の時点ではまだ起こっていない。
- ハップ、異端者、さまよい人、そしてロア…弓使いが消える前から異端者とさまよい人の姿が見えなくなっているが、どこへ行ったのかわかるような描写がない。ハップは1人で太陽の輪におり、ロアの核を手にする。
- クリスタルのかけら…ストーン・イン・ザ・ウッドの戦いで、リアンが将軍にデュアル・グレイヴを突き刺した際、柄に向かって液体のようなものが流れて集まっていくのが見える。Ep01で科学者がクリスタルを使った実験をした時、同じようなことが起こっていた。デュアル・グレイヴの柄にはクリスタルのかけらが入っており、異端者の言うとおりならこれがスケクシスの統治を終わらせる重要なアイテムとなる。なお、かけらは紫ではなく本来の透明な色。
- スケクシスの城とダーククリスタル…主に見た目について、映画と異なる描写がいくつかあり、シーズン2で経緯が描かれるかもしれない。
- 生物兵器…科学者が完成させてしまった生物兵器ガーシムは、映画にも登場している。ゲルフリンたちにとって大いなる脅威となるだろう。
- 惑星トラの未来…映画の前日譚である以上、映画で描かれている状況が惑星トラの未来となるはずである。ただしオーグラが複数の未来を見ているような発言をしていること、また映画と矛盾しているように見える描写もあることから、別の可能性もありうる。映画版を未見の方は本作と繋がる要素を見つけつつ、シーズン2に思いを馳せてみてほしい。
- その他の要素…コミックではモードラ・ファラ、オードン、ハップなどの過去が、また小説でも本作に繋がる物語が描かれている。
関連コンテンツ
Netflixでメイキング ダーククリスタル: エイジ・オブ・レジスタンスの裏側 が配信されている。1時間22分にわたる長編で、全編視聴後は必見。
YouTubeではNG集が公式配信されている。スタッフやパペティアが映っており、アフレコ前のキャラクターの声も聞くことができる。
メイキングを含めた全話視聴後向けのコンテンツは、後日改めて別記事で紹介する。
参考
The Dark Crystal Wiki | FANDOM powered by Wikia
ダーククリスタル: エイジ・オブ・レジスタンス | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
The Dark Crystal(公式サイト)
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